エレクトリックギター(electric guitar)は、弦の振動をピックアップ(マイク)で音を電気信号に変え、ギターアンプに接続し任意の音量で演奏できるギター。大衆音楽全般に使われる。エレキギター、電気ギター。エフェクターなどで音質を変化させやすいため、多彩な表現が可能である。様々なジャンルの音楽に用いられる。
コンサートなどで演奏する際は立って行う場合が多いが、その場合はストラップを用いる。
種類
フルアコースティックギター(フルアコ)
アコースティックギターと同程度の空洞部を胴にもつ。最初期に開発されたタイプは、ピックギターのボディに弦振動を電気信号に変えるピックアップを取り付けたもので、音はかなり柔らかく厚みのある音。スウィング・ジャズの頃から用いられた。バップ形式の演奏などでは現在も主要なギターである。ただしそのボディ構造と大きな容積のため、大音量になるとアンプの音でボディが共振し、いわゆるハウリングが起きやすい。グレッチのテネシアンやギブソン社のES-175等がこのタイプ。実はエピフォンのカジノも見た目はセミアコだがセンターブロックが無いためフルアコである。
セミアコースティックギター(セミアコ)
フルアコースティックギターに比べると空洞部分が狭い。多くはボディ中心部に胴木(センターブロック)と呼ばれる木材ブロックがネックからボディ後部まで入っている。弦振動を拾うピックアップはこの上に固定されていて、そのためフルアコースティックギターにありがちなハウリングが起きにくくなっている。音はフルアコースティックギターとソリッドギターの中間といったところ。ギブソン社のES-335が代表的。
ソリッドギター
通常はエレキギターというとこのタイプを指す。ソリッド(中身の詰まった)という言葉通りフルアコなどとは違い、木材の板をそのまま胴としている。比較的、胴は薄い。弦が細い特性を生かした独特の奏法が多数ある。また、胴に共鳴部をもたないために器具の追加、交換が極めて柔軟であり、そのため多くのバリエーションを生んだ。形状も多様である。ギブソン社のレスポール、SGやフェンダー (楽器メーカー)社のテレキャスター、ストラトキャスターなどが特に有名。
セミソリッドギター
大きく分類するとソリッドギターに分類される事もある。ソリッドギターのボディの一部がくり抜かれて空洞状になっている。そのため音もソリッドギターよりは若干柔らかい。セミホロウギターとも呼ばれる。フェンダー社のテレキャスター・シンライン等がこのタイプ。
エレクトリックアコースティックギター(エレアコ)
アコースティックギターにピックアップを内蔵したもの。合奏時、生演奏でアコースティックギターの音を安定して伝えるのはしばしば困難なのでステージ用として開発された。
アコースティックギターの音を完全に再現する事は難しいが近年かなり近い音を出力できるようになってきた。アンプに通さずそのまま生音で演奏すればアコースティックギターとして使用出来る。
スティール・ギター
ハワイアン、カントリーアンドウエスタンに用いられている横置きの電気ギター。普通は指で押えるフレットがなく、左手のバーでフレットに相当する位置の弦を押え、右手の親指、人差し指、中指につけたフィンガーピックで弾く。弦は6弦、8弦などがあり、演奏者により様々なチューニングがある。2006年6月に亡くなった大橋節夫のチューニングはC-E-G-A-C-EのAm7th、バッキー白片はAm、大塚竜夫はE9thなど。マヒナスターズの和田弘はマイナー系とメジャー系の二つのチューニングをセットしたダブルネックのタイプで、ハワイアンと歌謡曲など曲目によって使い分けていた。カントリー音楽ではこのチューニングを変えて多彩な和音を出すことが出来るペダルをつけた10弦や12弦のペダルスチールギターなどもある。電気を使わないタイプでは、通称ドブロギターと呼ばれる物もあり、もともとは、これが横置きギターの原型という説もある。
シタールギター
シタールギター(エレクトリックシタール)は共鳴弦を多数張り巡らせシタールに似た音色をだす。(註:シタールのBUZZ音を出すのは独特の形状をしたブリッジによるもので共鳴弦はあまり関係しない。)
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特有の奏法
※ここでは主にソリッドギターについて記す。
タッピング奏法
フィードバック奏法
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主なメーカー
アイバニーズ (Ibanez)
イーエスピー (ESP)
ウォシュバーン (Washburn)
ヴォックス (VOX)
エピフォン (Epiphone)
ギブソン (Gibson)
キラーギターズ (Killer)
グレコ (Greco)
グレッチ (Gretsch)
ジャクソンスターズ / グローバージャクソン (Jackson Stars/Grover Jackson)
東海楽器 (TOKAI)
BCリッチ (B.C.Rich)
フェンダー (Fender)
バッカス (Bacchus)
フェルナンデス (Fernandes)
ポール・リード・スミス (Paul Reed Smith)
モズライト (Mosrite)
ヤマハ (YAMAHA)
リッケンバッカー (Rickenbacker)
Wikipediaより引用